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Lord of Magic Championships 2006


ラウンド 11: 浅原晃 vs 橋本裕

Written by Daisuke Kawasaki

さて、過去最大級のボリュームとヴァリエーションで登場した時のらせん。

これまでのデックを強化するカードが多いのは当然のことながら、新しいデックタイプを出現させる可能性を存分に含んでいるのもまた、魅力のひとつである。

序論

特に、「派手なゲーム」を好む、ティミーなみなさんだったら、「どんなコンボデックがでてくるのだろう」と期待に胸を弾ませている事だろう。

そんな期待に応えるためか、はたまたマイペースだからかは知らないが、やはりコンボデックを持ちこんできたのが、「歴伝」「平等化」のふたつのティミーなデックブランド、G.o.D. で知られる King of Beatdown ならぬ「 King of Timmy 」浅原晃である。

時のらせんは、ここ最近のエキスパンションの中でも、破格にデックビルドの幅が広く、また、様々なコンボの可能性を秘めたエキスパンションである。

「ぺプルズ」で知られる《永劫の輪廻/Enduring Renewal》《野生の朗詠者/Wild Cantor》を無限にまわしてストームを稼ぐコンボや、帰ってきた《天秤/Balance》こと《均衡の復元/Restore Balance》《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》と組み合わせるコンボなど、過去のコンボデックをオマージュしたものや、《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》《知恵の蛇の眼/Ophidian Eye》をエンチャントして(ライブラリーの限り)無限ダメージといったコンボがすでに考案されている。

そんな中でも、もっとも有名で、もっとも夢があふれるのが、《睡蓮の花/Lotus Bloom》《煮えたぎる歌/Seething Song》などでマナを加速しつつストームを稼ぎ、《ドラゴンの嵐/Dragonstorm》で 4 体の《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》を場にだし瞬殺する「ドラゴンストーム」だろう。

浅原晃

浅原が持ち込んできたのも、このデックタイプである。

しかし、「嵐」とかけたのか、リフルシャッフルする姿から連想したのかは定かではないが、「神砂嵐」と名付けられた浅原のデックは、やはりただのドラゴンストームではない。

単体で十分なカードパワーを持つと浅原が評する《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》をメインに採用し、サイド後には《均衡の復元/Restore Balance》が投入されるハイブリッドタイプとなっているのだ。

浅原:《均衡の復元/Restore Balance》は特定のデッキには劇的に強いんですけど、たいていは悠長すぎるんですよね。

といい、メインからのコンボ成立は諦めたとの事。ちなみに、同様に赤白を基調とする《永劫の輪廻/Enduring Renewal》にかんしても、一応組み込むことに挑戦はしてみたとの事。その名残として、当日の朝まで《ぶどう弾/Grapeshot》が入っていたくらいだ。

調整不足で未完成であるとはいうものの、やはり派手なゲームには華がある。浅原のデックには期待したい。

一方、

橋本:やっと、フィーチャリングされましたよ……。

ともらす、橋本。それも仕方ない。橋本は唯一の初日全勝のプレイヤー。このタイミングでは遅すぎるくらいだ。

橋本:特に戦績は無いですね……僕無名なので……。

と、小室あたりにつめの垢を煎じて飲ませたいくらいに謙虚な橋本だが、つくばで開催される CCC において、コンスタントな成績を残すプレイヤーだ。

その橋本が使用するのは、旧環境を代表するビートダウンのひとつである「 Zoo 」だ。

《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》を失い、速度を失ったものの、《獣群の呼び声/Call of the Herd》によって、アドバンテージ面とクロック面で安定性を高め、新環境でも十分に通用するデックと思われる。

伝統的に、橋本の使用するような鉄板デックは、コンボに厳しいのだが、この対戦はいったいどうなるのだろうか。

Game 1

橋本裕

先手は橋本。

1 ターン目 2 ターン目と連続して《密林の猿人/Kird Ape》をキャスト、しっかり《森/Forest》も確保してビートダウン体勢を整える橋本に対して、浅原は 1 ターン目に《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機させるものの、手札の内容は芳しくない。

続いて、《獣群の呼び声/Call of the Herd》《なだれ乗り/Avalanche Riders》と綺麗に展開する橋本に対して、浅原ができたのは、《なだれ乗り/Avalanche Riders》の対象となった土地を《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》の能力でサクリファイスし、待機カウンターを減らす事くらい。

《時計回し/Clockspinning》で 1 ターン早くみた《祖先の幻視/Ancestral Vision》にマナ加速がないことを確認すると、浅原は手札、否、鉄板を片付けた。

浅原 0-1 橋本

Game 2

1 ターン目にまたも《密林の猿人/Kird Ape》をキャストする橋本だったが、今度は《森/Forest》がない。後続も場に出せず、浅原のエンドに《稲妻のらせん/Lightning Helix》を打ち込むくらいしかやることがない。

だが、それ以上にやる事がなかったのが浅原。

そう、浅原は、Game 2 もまた、マナ加速をひかず、鉄板を抱える事となったのだった。

浅原 0-2 橋本


浅原:今回は、完全に失敗作でしたね……特にサイドボードが。

やはり、無理にハイブリッドにしてしまったが故に、ドローサポートが少なかったのと、サイドボードでパーミッションを対策しすぎて、クリーチャー対策が薄くなってしまったのが主な敗因だと分析する。

しかし、むしろ、そこまでしたくなるほど、浅原にとって《ドラゴンの嵐/Dragonstorm》は魅力的なスペルであり、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》は魅力的なクリーチャーだったのであろう。

浅原:パリに向けての秘密兵器ですから。

という浅原。世界選手権では、改良型の「神砂嵐」を魅せてくれるのか、それとも波紋の修行をして、新たなるデックを披露してくれるのだろうか。

Winner is 橋本裕 !

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